<J1:磐田4-0山形>◇第10節◇7日◇ヤマハ

 こてんぱんにされた。山形は磐田に大敗した。前半2分、日本代表FW前田遼一(29)に先制弾を許すと、守備が完全崩壊。09年9月13日の浦和戦以来となる4失点は、チームJ1最多タイ失点と同最多得点差での敗戦となった。試合後、本来はアウェー側から始まる監督会見の順番が入れ替わるほど、小林伸二監督(50)は怒り心頭だった。

 前半終了間際、磐田サポーターの「わっしょい、わっしょい」コールを前に、ただただうつむくだけの選手たちがいた。あまりにも痛々しい光景に、逆転の予感すら感じなかった。本来とは違う順番で会見に登場した小林監督は「前田が怖いのは誰でも知ってるのに、何度もやられるのは考えられん。とぼけてる」と一喝。選手に厳しい言葉を浴びせた後も、怒りは収まらなかった。

 2年連続J1得点王の前田に狂わされた。前半2分、ゴールライン上を強引にドリブル突破してくる。DF前田が足を取られるほどのキレ。DF宮本が「あまりに速すぎた」と、会心の一撃を食らった。

 同13分に前田のPKの跳ね返りをFW山崎に押し込まれた。こぼれ球へ反応が早かったのはすべて相手。同45分には日本代表DF駒野のCKをフリーの前田に頭で決められた。最重要選手へマークが外れている時点で問題外だった。

 C大阪戦(4月24日)から予兆はあった。無失点だったとはいえ、DF陣がいとも簡単に振り切られる場面が目立った。続くG大阪、柏戦も同じ。勝っても負けても「守備に不安な部分がある」と話していた小林監督。連戦で修正する間もなく迎えた磐田戦にボロが出た。「切り替えて大宮戦に臨むしかない」。無策のまま戦えば、また同じ結果を招く。【湯浅知彦】