控え組のアピールがチームに危機感を植え付ける。J2札幌が22日、札幌ドームサブグラウンドで室蘭大谷高と練習試合を行った。前日21日の鳥栖戦はメンバー外だったFW中山雅史(43)が1得点、横野純貴(21)が2得点を挙げ7-1の勝利に貢献した。鳥栖戦では今季最少のシュート3本で敗戦。石崎監督はメンバー入れ替えも示唆しており、ベンチ外選手の“下克上”で戦力底上げにつなげていく。

 中山は前日のアウェー鳥栖戦を札幌のクラブハウスでテレビ観戦した。見せ場の少ない試合に「見てる方も悔しい。控えの選手が上を脅かせば、チームも活性化される。僕らも強い気持ちでやらないと」と振り返った。今季は自身も両膝の状態が上がらず、出場機会がない。高校生相手ではあるが、現状を打開したいという気持ちでボールを追った。

 今季敵地4戦未勝利という状況を踏まえ石崎監督も鳥栖戦後に「メンバーを変えないといけないかもしれない」と話している。“ショック療法”の可能性は十分ある。トップの選手で唯一、フル出場した横野も「チーム状況が良くない。しっかりアピールしていきたい」とレギュラー奪取を誓った。【永野高輔】