J2札幌MFアンドレジーニョ(26)が“ブルース・リー魂”で勝利を呼び込む。チームは今日29日、ホーム札幌厚別で岡山と対戦する。アンドレジーニョは4戦ぶり先発出場が濃厚だ。チームは現在7戦3得点と得点力不足が課題。MFブルーノ(26)も7戦ぶり先発が濃厚だけにブラジルコンビの感性でホーム3連勝を呼び込む。

 札幌の攻撃陣がブラジル色に彩られる。28日の直前調整は日高の負傷で、本来トップ下の高木純が右サイドバックに入った。トップ下にはアンドレジーニョとブルーノのブラジルコンビが並んだ。この日から、かかとにブラジル国旗が入った新シューズを履いたアンドレジーニョは「素材が柔らかくシュートしやすい。岡山戦はブルーノと自分で3点取る」と意気込んだ。

 深く考えず直感で勝負するタイプだ。鈴木通訳も「考えてることがよく分からない。エメルソンともウィルとも違う。宇宙人のようです」と言うが、それは感性を研ぎ澄ませてきたからでもある。アンドレジーニョはブルース・リーのファン。その名セリフに「Don’t

 think.Feel!(考えるな。感じろ!)」という言葉がある。「ブラジルでよく映画を見た。ファイトする姿勢は学ぶべきものがある」。伝説の武道家から吸収した魂をサッカーにも取り入れることで、トリッキーなプレーにつなげてきた。

 4日の草津戦で右ふくらはぎを肉離れ。全治4~6週間だったが約2週間で復帰するなど思考回路だけでなく肉体も常人離れしている。前節鳥栖戦でシュート3本と苦しむ札幌の攻撃を変えるには“異次元”の力が不可欠。J2ホーム200戦の節目は未知なる「アンドラゴン」の一撃で岡山を打ち砕く。【永野高輔】