J2札幌が、「AKB48」トリオで623日ぶりの3連勝を目指す。チームは10日、札幌ドームサブグラウンドで紅白戦を行った。石崎監督はトップ下にアンドレジーニョ、左MFに近藤祐介、ボランチにブルーノ(すべて26)を抜てき。明日12日の横浜FC戦(室蘭入江)は、前節得点に絡んだアンドレジーニョ、近藤のコンビに加え、芳賀の代役として燃えるブルーノの攻撃的3人の連係で勝利を目指す。

 石崎監督が横浜FC戦へセレクトしたカードは、偶然にも前日に選抜総選挙が終わったばかりの「AKB」だった。栄光の“センター”を勝ち取ったのは「あっちゃん」ではなく「あんちゃん」ことアンドレジーニョだ。紅白戦では左MF近藤との連係でカウンターを仕掛けるなどコンビネーションは上々。「とにかく1点がほしくて仕方がないよ。次こそは決めたいね」と意気込んだ。

 「あんちゃん」に続く推しメンは近藤だ。現在2戦連発と波に乗るが、個人技ではなく、あえて連係を生かして崩す姿勢を見せた。「アンドレとはいい感じでやれている。キレも出てきているし早めに点を取ってもらえれば。自分よりアンドレに取ってもらいたい。チームの誰かが点を取れば勝てるからね」。明日の横浜FC戦は、自身初の3戦連発がかかるが、個人成績よりチームの勝利を最優先する。

 背番号はアンドレジーニョが11、近藤が32、ブルーノが5。合わせてちょうど48。札幌版「AKB48」の勢いが止まらない。前節大分戦ではアンドレジーニョのパスから近藤が決勝ゴール。今季初の連勝につなげた。その前の岡山戦で近藤の先制弾を演出したのがブルーノだった。その試合で2度の警告を受けてしまったブルーノは2試合ぶりの出場に向け「みんなに迷惑をかけた分、いいプレーをしないと」と汚名返上を誓った。

 ブラジルコンビに寂しいニュースがあった。7日に元ブラジル代表FWロナウドが引退試合を行った。「世界のサッカー界にとって残念なことだよ」とブルーノ。今度は自分たちが札幌で活躍して光を与えていく番だ。「まず守備から。そこから点に絡むプレーをしたい」とブルーノが言えば、アンドレジーニョは「ブルーノからのいいパスを期待しているよ」と意気込んだ。チームは昇格圏と勝ち点4差の10位。近藤&サンバラインで彩るAKBトライアングルで“昇格総選挙”上位を狙う。【永野高輔】