低空飛行の浦和を、新助っ人が上昇気流で押し上げる。新加入したセルビア代表のFWデスポトビッチ(28)は7日、筑波大との練習試合でデビューした。6月30日に来日し、今月3日から全体練習に合流。センターFWとしてスタメン出場し、持ち味の高さと速さを披露した。

 チームメートとの連係で見せ場をつくった。前半11分、トップ下のMF柏木からのスルーパスを受け、最初の右足シュート。同26分には、GK山岸のゴールキックを相手DFよりも先に拾い、強烈な右足ミドルシュートを放った。GKははじくのが精いっぱいの威力を見せた。同28分には、DF宇賀神の右サイドからのクロスに頭で合わせた。「いいチームの感覚を感じた。初めてにしては、みんな動きだしがよかった」と、手応えをつかんでいた。

 予定時間を超えた試運転だった。ペトロビッチ監督は「来て数日で練習試合に臨むのは難しい。30分程度出る予定」と話していたが、前半45分間プレー。これから仕上げに入る。「(調子は)今は75%くらい。気候にも慣れる時間はかかるが、あと10日準備をしたら、本調子に戻る」。低迷する浦和の救世主になれるか。最速で17日の磐田戦(エコパ)出場の予定。【保坂恭子】