山形が連日の猛練習をこなした。2日は、NDスタで試合形式をいつもの倍、約1時間も行った。休日明け2日目は、通常ならシュート練習の日。ホームNDスタを確保、異例の実戦形式を敢行した。小林伸二監督(51)は「仙台との練習試合(4日=ユアスタ)と、来週の浦和戦(11日=埼スタ)も想定してやってみた」と説明した。

 4連休明けとなった前日1日は午前にランニングや体幹、筋トレを行い、午後からはボールを使って8対8を実施。質、量ともにハードにこなし、選手はバテバテだった。一夜明けたこの日もフルコート、3/4コートと2種類のゲーム形式を約60分、やり抜いた。小林監督が“鬼軍曹”と化し、山形恒例「地獄のキャンプ」を思わせる厳しい練習を課した。DF園田が「体のキレが戻ってなかったし、みんなも動きが重かった」と話すように、イレブンには疲労の色が見て取れた。

 疲れもいとわぬ試合形式の布陣には明確な意図があった。主力組センターバック(CB)の左には、精度の高いフィードが魅力の園田を配置。右利きのため、本来は右側に位置するが、DF前田が不動の地位を確立しており、左での起用となった。ボランチには、両サイドへの素早い展開力があるMF佐藤が、左サイドハーフには裏への飛び出しが得意なMF宮崎が入った。小林監督が「守るのばっかりじゃしょうがない」と話す通り、いずれも攻撃力アップを図った布陣。残り10戦。巻き返しの鍵は攻めにある。【湯浅知彦】