日本代表DF伊野波雅彦(26)がJ1神戸に完全移籍することが1日、決定的になった。給料未払い問題で1月17日にクロアチア1部ハイデュク・スプリトの契約を解除。欧州移籍を目指したが実現しなかったため、正式オファーが届いていた神戸移籍を決意した。契約詳細を詰め近日中に発表される見込みだ。

 悩み抜いた末の決断だ。今月下旬にマドリード入り。29日にスペイン1部Rバジェカノ幹部と会談した。ブラジル人DFスエリトンを売却し、外国人枠を空けて伊野波を獲得する計画を伝えられ移籍寸前となったが、肝心の売却が成立せず破談。同2部ウエスカの正式オファーやウクライナ王者ディナモ・キエフからトライアル参加の打診があったものの、スペイン移籍期限ギリギリの1月31日夜に神戸入りの気持ちを固めた。

 ハイデュク・スプリトと契約解除した直後から、東京、磐田に加え神戸からのオファーが届いていた。特に神戸は鹿島時代の先輩MF野沢、田代が移籍していたことも決断を後押しした。「いろいろな意見もあるかもしれないけど、自分でも頭が壊れるくらい悩んで決めた」。今日2日にも帰国。つかの間の休養を挟み、神戸の鹿児島合宿途中から合流する予定だ。