<J1:C大阪3-2磐田>◇第8節◇28日◇金鳥スタ

 磐田が「勝てば2位」のチャンスをものにできなかった。アウェーでのC大阪戦で前半20分に先制を許すと後半にも追加点を献上。後半42分にMF山田大記(23)が2試合連続ゴールを決めるなど反撃したが及ばず敗れた。勝ち点で名古屋、鳥栖と並んだが、得失点差で7位に後退した。

 攻撃のリズムを作っていた時間帯に先制点を許した。前半20分、相手の個人技で左サイドを崩されると、中央に走り込んでいたC大阪MF清武に押し込まれて失点。戦前、森下仁志監督(39)が「相手は前線に素晴らしい選手がいる。スペースを与えると難しい試合になる」と話していた通り劣勢に立たされた。

 ただ、悲観する内容ではない。失点以降はボール保持率で相手を圧倒。同34分にはDFラインから5本のパスをつなぎ、シュートまで持ち込んだ。普段の練習が形となり、反撃の兆しが見え始めた。しかし、試練は続く。ハーフタイムに指揮官は「カウンターの起点をしっかりマークすること」。相手の攻撃パターンとなっている堅守速攻を警戒した。守備の立て直しを図った後半2分、再び左サイドを崩された。痛恨の追加点を許し、攻めるしかない状況に追い込まれた。

 攻め続けた結果が最後に報われた。3点を追う同42分、日本代表候補に初選出されたMF山田が左足で1発。ロスタイムにはDFチョが頭で合わせて1点差とした。大型連休の3連戦初戦は黒星スタート。だが、最後まであきらめずにゴールを目指した姿勢は次節川崎F戦につながるはずだ。【神谷亮磨】