<ナビスコ杯:鳥栖3-2磐田>◇1次リーグ◇16日◇ベアスタ

 Aグループ首位を走る磐田はリーグ戦前節からメンバー9人を入れ替える戦いで、鳥栖に3失点。順位に変動はないがMF松岡亮輔(27)MF山田大記(23)のゴールも実らなかった。

 与えてはいけない先制点を献上した。前半12分、中央からのスルーパスで左サイドを崩されると、一昨年まで磐田に所属していた鳥栖DF犬塚に右足で押し込まれた。今季、ホームで公式戦8戦負けなしと圧倒的な強さを誇る相手に痛恨の失点。試合開始早々はボールを保持しながら押し込んでいただけに、ダメージは大きかった。

 追う展開となり、さらに焦りが生まれた。この日は、センターバックでDF桜内がプロ初出場するなど、前節鹿島戦からスタメン9人を入れ替えた。さらに、中2日で控えるリーグ新潟戦を考慮し、エース前田とDF駒野はメンバー外。攻撃面では単純なパスミスを連発しチャンスも作れない。ボールが思うように回らずFW山崎はボランチの位置まで下がるシーンもあった。一向にペースをつかめないまま、相手の堅守速攻に苦しめられた。

 ハーフタイムに森下監督は「球際を強く」と戦前から話していた戦う姿勢をあらためて強調。後半7分にMF松岡の移籍後初ゴールで同点とした。しかし、同17、20分と立て続けに失点。2点ビハインドとなった同43分、途中出場のMF山田が同杯3試合連続ゴールで1点差としたが、そのまま試合終了。約1カ月ぶりの先発となったDF菅沼駿は「リーグ戦に向けていい流れを作りたい」と、先発した選手の思いを代弁して臨んだが結果がついてこなかった。勝てば予選突破に大きく前進する一戦で初黒星を喫した。【神谷亮磨】