<J1:東京2-1磐田>◇第27節◇29日◇味スタ

 磐田が痛すぎる1敗を喫した。前半9分、2戦ぶりに先発復帰したMF菅沼実(27)のヘディング弾で先制。その後も、主導権を握ったまま攻めたてた。今季、前半をリードして折り返した試合は10勝1分けの負けなし。「必勝パターン」に持ち込んだ。しかし、後半は自軍のミスから2失点。同点に追いつく余力はなく、試合後、がっくりとうなだれるしかなかった。

 首位広島との勝ち点差は11に広がった。MF菅沼実は「悔しい。後半はもったいない内容だった」。前節新潟戦同様、攻め込んだ場面でボールを失い、前がかりになったスペースを突かれる。引いて守る相手の打開策として有効なミドルシュートも少なかった。MF山田大記(23)は「奪われ方が悪い。もっと攻撃の質を上げなければ勝ち点は拾えない」。課題ははっきりとした。

 次戦は清水との「静岡ダービー」が控えている。最大のライバルとは勝ち点差1。負ければ、順位が入れ替わる大事な一戦だ。山田は「ダービーで勝てば今日の負けも払拭(ふっしょく)できると思う」。森下仁志監督(40)も「人生と同じで、諦めた時点で終わり。残り7試合ある」と切り替えた。まだ、終わったわけではない。【神谷亮磨】