あす13日にアイスタで行われる「静岡ダービー」は、負けられない戦いだ。磐田はGK川口能活(37)が最後方から、日本代表DF伊野波雅彦(27)が3バックをけん引し必勝を誓う。ナビスコ杯・湘南戦で完封した勢いをダービーにつなげる。

 磐田はナビスコ杯では5-1で大勝しているが、相手も2試合連続完封と盛り返している。川口は「彼らは立ち直ってると思う。ダービーは勝つことが大事。何がなんでも勝ちたい。勝敗を分けるのは執念と勝ちたい気持ち。押し込まれる時間帯もあるとは思いますが、それに屈しないメンタルの強さ、守りきる強さを90分、しっかりと後ろから出していきたい」と話した。

 浦和戦では先制したが、相手の猛攻を受け逆転を許した。課題のセットプレーの失点もあった。清水はヘディングが強いFWバレーが好調だ。「セットプレーの失点は絶対になくすこと。ボールウオッチャーにならず、競り合いで負けないようにしないと。一方で、冷静さも必要。冷静な判断のもと、確実なプレーをして後手に回らないようにしないと」と冷静さと情熱を兼ね備える守備を誓う。

 ナビスコ杯・湘南戦では、伊野波ら3バック陣が完封し1-0で勝利した。伊野波は「ゼロで終わったのは、メンタルの部分で落ち着きが出る。1-0は一番必要な結果だった」と振り返る。簡単にCKを与えない守備も光った。清水の攻撃はバレーを狙うロングボールが予想されるが「うちははね返す力を持っている選手が多いので。逆に、しっかりはじけば、うちのリズムになる」と力強い。

 リーグ戦は現在、2分け3敗だ。伊野波は「4月で(3試合)全部勝ったら五分に取り戻せる。目標は3つ勝って振り出しに戻ること。5月までに取り戻したい」。国際舞台の経験も豊富な川口と伊野波が、清水の攻撃をブロックする。【岩田千代巳】