清水のFW高木俊幸(21)が“お得意様”甲府から今季初得点を奪う。8日は、11日の次節アウェー甲府戦に向けて2部練習を行った。午後はシュート練習中心のメニューを約1時間半消化。感覚に磨きをかけると「甲府戦は良い印象が残っている。結果を出すために、自分らしく積極的に仕掛けていきたい」と闘志を燃やした。

 高木俊はJ2東京V時代の10年4月、第8節甲府戦でプロ初得点をマーク。11年7月のナビスコ杯では、清水移籍後初得点を再び甲府から挙げた。さらに、同年10月のリーグ戦でも決勝点を右足で豪快にたたき込んでいる。高木俊自身も「甲府戦で点を取れなければ、この先はないんじゃないかな?」と冗談を飛ばすほど相性は抜群だ。

 チームはFWバレー(31)の好調で4月は無敗(4勝2分け)と快進撃を演じた。しかしエースが徹底マークを受けて、ここ2試合はホームでまさかの連敗。昨季9得点から一変、開幕から10節を終えて無得点と苦しむ高木俊も含めて、1日でも早いニューヒーローの誕生が求められている。

 高木俊は「ずるずる負けることは許されない。早く自分が点を取らないとチームも盛り上がっていかないし、こだわっていきたい」と語気を強めた。チーム、そして高木俊にとっても復調への1歩となるゴールを貪欲に狙っていく。【前田和哉】