23番が締める!

 J2札幌は今日7日、ホーム札幌厚別公園競技場で福岡と対戦する。DF奈良竜樹(19)が、出場停止のDFパウロン(23)に代わり2戦ぶりに先発復帰することが濃厚となった。前回出場した6月29日の群馬戦は2失点で敗れ、先発から外れた。6月1日の横浜FC戦(ニッパ球)など完封に貢献した試合は敵地のみ。今季自身初のホーム完封で、定位置奪回と3戦ぶりの勝利につなげる。

 完封で信頼を取り戻す。6日、札幌・宮の沢でのチーム練習後、眉間にしわを寄せ顔をゆがめながら黙々とボールを片付けた。その後は同期のFW榊らと恒例のクラブハウス掃除に参加。福岡戦に向け「アピールで取った先発じゃない。試合で結果を出して、本当の意味でポジションを勝ち取りたい」と前を向いた。

 6月29日の群馬戦で2失点し、3日の前節徳島戦はDFパウロンに先発を譲った。そのライバルの出場停止による復権。抜てきした財前監督が「出られなかった悔しさを出してほしい」とゲキを飛ばせば、奈良も「今後競争に勝つためにも、しっかりプレーしないと」と意気込んだ。

 前回対戦の雪辱を果たす。3月24日、センターバックで先発出場も、後半33分に2度目の警告で退場。1-0勝利も、歓喜をピッチで味わえなかった。さらに今季は5月12日山形戦(NDスタ)、6月1日横浜FC戦と2度完封もホームでは1度もない。「前回の福岡戦のこともある。90分集中を切らさずやりたい」。ホーム先発試合では、昨年3月10日磐田戦以来1年4カ月ぶり本拠完封を目指す。

 今節からオフサイドに関するFIFAの新解釈がJ2にも適用される。DFが意図的にはね返したボールを、オフサイドの位置にいた選手が触れても反則にならないという明確な文章が盛り込まれた。この日、練習前のミーティングでも財前監督から選手に詳細が説明された。「笛が鳴るまで止まらないこと。そこを徹底することが大事」。キックオフから終了まで気を引き締め、99年以来14年ぶりの厚別3連続完封勝利につなげる。【永野高輔】