磐田は10日、磐田市内で13日のアウェーでの柏戦に向け調整を行った。MF松浦拓弥(24)が左ひざの痛みで離脱する中、MF山田大記(24)がトップ下を務める可能性が浮上した。今季チーム最多の8得点の山田は「ゴールに近いし、トップ下は得点しないといけないポジション。取らなければいけないし、入るならそこは意識してやりたい」と意欲をみせた。

 現在、アウェーでは16戦勝利なしで、次節で勝利がなければリーグワースト記録に並ぶ。しかし、山田は「記録は関係ない。残留しか考えてないし、そのために勝ち点3を取って帰ってくる。それだけです」。残り10試合で降格の大ピンチにいるが、冷静さは失わない。「僕たちが残るべきチームなら、残り10試合で残れると思うんですよ。今の自分たちの実力でこの位置にいる。それを打開できる力がなければ落ちて苦しむしかない。でも、打開できる力があると思っているし、そういう自信もある」。穏やかな口調の中に固い決意をにじませた。

 天皇杯では相手が格下とはいえ、攻撃陣が8得点と爆発した。リーグ戦も先制点を取る試合が続く。「1試合、どういう形であれ守りきって勝てれば必ず次につながる。ピッチ内ではだいぶ、意思統一もできてきた。あとは自信じゃないかな」。アウェーで約1年ぶりの白星を挙げれば、逆転残留へののろしになる。【岩田千代巳】