<J1:浦和2-1柏>◇第30節◇27日◇埼玉

 浦和はMF柏木陽介(25)が2得点を挙げる活躍で、首位から勝ち点2差の2位をキープした。前半5分にシュートのこぼれ球を頭で押し込むと、同11分には左足で冷静に流し込み、一気に流れを引き寄せた。「試合にいい入り方ができた」と振り返った。

 腰痛で出場が危ぶまれていたが、ふたを開ければ先発だった。「自分としては出るつもりだった。メディアの人に『(出場は)厳しい』と言っておけばそうなるでしょ。柏の選手からは『腰は大丈夫なん?』と聞かれた」と、周囲を惑わす作戦かのように話した。

 だが腰痛は事実。後半24分にベンチへ下がった。「90分は無理。早い時間で結果を出したかった」。興梠と森脇を出場停止で欠く一戦。天皇杯を除く全公式戦に先発している柏木は、チームを支える責任感があった。交代枠を使うことになるのは指揮官も想定内だった。腰の痛みが増す前の序盤で2得点し、期待に応えた。

 中5日で行う11月2日のナビスコ杯決勝は、再び柏との対戦だ。2年前、鹿島との決勝では0-1で敗れている。「あの時はやってて勝てる気がしなかった。でも今回は確信がある」とリーグ戦3連勝に絶大な自信を持つ。目の前のタイトル、そしてリーグ優勝へ-。残り5試合、柏木が導く。【高橋悟史】