来季J2に降格する磐田は15日、磐田市内で23日のホーム横浜戦に向けて調整した。DF藤田義明(30)は、降格が決まった10日の鳥栖戦は出場停止で、その瞬間を自宅のテレビで見ていたという。

 チャンスはつくりながら決めきれないという、勝負弱さが出た試合だった。試合へ向けた紅白戦で、藤田はサブ組に入って主力組と対戦した。「主力組はすごい重圧を受けていた。ミスをしないようにプレーをする分、どこかワンテンポ遅れたり、ワンツーで仕掛けられたら嫌だと思ったところを下げたりして…。そういう部分が見えた」と振り返る。「重圧があるのはしょうがない。その分、プレーに影響してるのかな。ミスを恐れずに、と口では簡単に言えるけど、それをプレーで実践することが難しい。そこを脱却しないと、今季を象徴する試合から抜けられない。もっと、思い切りよくいければ」と横浜戦を見据えて話した。

 降格が決まった翌日の練習は休みで、掃除機を手に自宅を片付けることで気持ちを切り替えた。「しっかり準備はできている。また、アピールして臨みたい」。昨年の札幌のように、降格が決まった直後に上位チームを破るケースもある。優勝争いをする横浜戦で、藤田は負の流れを断ち切るつもりだ。【岩田千代巳】