目指すはホーム全勝だ。仙台のグラハム・アーノルド監督(50)が16日、仙台市の奥山恵美子市長(62)を表敬訪問した。市長から「ベガルタはわが子のようなチーム。心から応援していきたい」と激励されると、笑顔で「見に来られた時は勝利を約束するので、毎試合来てください」。がっちりと握手を交わし、共闘を誓った。

 本拠で勝ち点を積み重ねることが逆襲の大きなカギになる。昨季のリーグ戦では7勝7分け3敗(ユアスタ16試合、宮城ス1試合)。勝ち点、勝利数とも最終順位と同じ13番目で、過去最高の2位に躍進した12年(9勝6分け2敗)を下回った。初挑戦のACLでも地の利を生かしきれず予選リーグ敗退。観客動員数も伸び悩んだだけに「ユアスタに来てくれる2万人のサポーターの後押しで、とりでを作っていきたい」と熱い声援を呼びかけた。

 昨年日本一に輝いたプロ野球の楽天も、地元仙台では45勝29敗1分け。球場を埋め尽くしたファンが大きな力を与え、頂点まで駆け上がった。被災地が歓喜に包まれた様子を伝え聞いた新指揮官は「楽天の功績を引き継いでほしいと言われている」。ホームでの強さを取り戻し、今年はベガルタが仙台を盛り上げる。【鹿野雄太】