<J1:G大阪1-1広島>◇第4節◇23日◇万博

 G大阪の日本代表MF遠藤保仁(34)が、FWで出場して今季初得点を挙げた。J1では12年10月27日のホーム広島戦以来の得点で、J2を含めれば歴代2位の長さとなる17年連続のゴールとなった。試合は王者広島に1-1の引き分けに持ち込まれ、J1復帰後のリーグ戦ホーム初白星を逃した。

 G大阪に攻撃の復調の兆しをもたらしたのはFWで出場した遠藤だった。前半25分、DF加地からのロングパスを受けたMF阿部から、最後は遠藤へ。ゴール右へ流し込んだ今季初ゴールに、遠藤は「阿部がラインから抜け出すのが分かった。シュートの位置も近かったので冷静に決められた」と振り返った。

 前節仙台戦では無得点で引き分け。チームの総シュート数は1本で“攻撃のG大阪”のイメージが崩れた。この日は王者広島にシュート12本を浴びせ、勝機は十分にあった。「こういう試合を勝ちにつなげられるようにしていきたい」と長谷川監督。引き分けに持ち込まれたが最低限の勝ち点1をつかみ、攻撃的な姿勢を示した。

 遠藤は横浜Fでプロデビューした98年以降、J2を含め17年連続得点となった。「満足することなくやらないといけない。ペナルティーエリアに入る回数も増やしながら精度も上げて、アグレッシブにやっていきたい」。歴代1位は18年連続のカズだが、既に記録はストップ。遠藤が来年に並ぶ資格を得た。昨季にJリーグ史上初となる10年連続2桁得点を達成した広島佐藤はこの日、直接対戦を終えて「海外に出る選手が多い中、Jリーグでも成長できることを示してくれている」と尊敬の念を示した。

 「J1でのゴールを増やしながら勝利に結びつくゴールを決めたい」と遠藤。W杯イヤーの開幕4戦目に得点を刻み、さらに危険な男へと進化していく。【辻敦子】

 ◆シーズン連続得点

 J2を含めた記録は1位が三浦知良(横浜FC=93~10年)の18年連続、2位が遠藤保仁(G大阪=98~14年)の17年、3位は吉田孝行(※神戸=98~13年)の16年。J1に限ると小笠原満男(鹿島)中山雅史(※磐田)遠藤保仁(G大阪)の15年が最長で、今季に小笠原が決めると16年で単独1位になる。※は既に引退。