<J1:東京3-0G大阪>◇第14節◇17日◇味スタ

 W杯メンバーに初選出された東京DF森重真人(26)が、スタメン奪取を猛アピールする完封劇を演じた。代表でポジション争いをするDF今野のG大阪を相手に、ザッケローニ監督が見守る前で無失点に抑えた。反撃に出る相手のボールに対し、後半19分には前へ飛び出してジャンピング右ボレーでクリア。リスクをおかさず、集中力を切らさず90分間プレーした。

 4戦無得点のチームが443分ノーゴールの沈黙をわずか36秒で破ると、その2分後に追加点。危なげない試合運びに、守備陣は集中力をさらに増していった。「ここ数試合いい内容なのに勝てなかった。それを抜け出す光になった。余韻に浸りたい」と、5試合ぶりの白星を残し、安心してW杯に向かう。

 センターバックとして、ノーミスで試合を終えられたのは、日々練習に取り組む姿勢を変えた成果。練習前に課題を自分に言い聞かせ、練習後に自分に問いただす。そうやって積み重ねて勝ち取った代表の座。3日間のオフの後に待つW杯に向け「自信を持ってW杯でスタメンが取れるようにやっていきたい。スタメンで出て、優勝したい」と、いつになく強気に言い放った。【栗田成芳】