<J1:柏0-0仙台>◇第15節◇19日◇柏

 仙台はアウェーで柏に引き分け、再開前からの連勝は4で止まった。激しい雷雨の影響でキックオフが1時間遅れるアクシデントがあったが、2カ月ぶりの公式戦復帰となったDF石川直樹(28)を中心に柏の猛攻をしのいだ。

 不測の事態に見舞われた敵地でのリーグ再開初戦で、つまずくわけにはいかなかった。序盤から両サイドハーフが柏3バックの横に空いたスペースを突く。11分には右MF太田のクロスを、今季初先発の左MF八反田がヘディングシュート。GKの好守に阻まれたが「得点シーンに顔を出すようなプレーをしたかった」。巡ってきたチャンスを生かすべく、その後も積極的にゴール前に飛び込んだ。

 誰よりも強い決意で臨んだのが、右膝手術からの復帰初戦となったDF石川直だった。実家は会場から自転車で約10分の距離。生まれてから24年間を過ごした地での古巣戦に「移籍してから何度もやってるけど、やっぱり思い入れは強い。ここに照準を合わせてきたし、日立台では負けたくない」。慣れ親しんだ地元のピッチで持ち味の粘り強い守備を発揮し、相手を自由にさせなかった。

 雨のやんだ後半は、柏の攻勢に耐え続けた。プレシーズンマッチと天皇杯で2失点ずつを喫した守備陣が最後まで体を張り続け、リーグ戦の連続無失点を3試合に伸ばした。渡辺監督は「開始時間は遅れたが、選手たちはタフに戦ってくれた。我々の強みである堅守を、再開幕で表現できたのは良かった」と評価した。