<ナビスコ杯:浦和2-2広島>◇準々決勝・第2戦◇7日◇埼玉

 広島は浦和と引き分け、準優勝した10年以来4大会ぶりの準決勝進出を決めた。先制を許したが、前半39分にMF野津田岳人(20)が豪快なミドルシュートを決め同点。さらに後半3分、FW佐藤寿人(32)が勝ち越しゴールを奪った。その後同点に追いつかれ2戦合計2-2となったが、アウェーゴール数で上回り4強入りを決めた。準決勝は柏との組み合わせになった。

 広島のFW佐藤は、勝ち越し弾を決めると真っ先にサポーター席へ駆けだした。1-1で迎えた後半3分、MF山岸のシュートを浦和GK加藤がはじきこぼれ球を右足で押し込んだ。リーグ戦での7月23日ホーム柏戦(5○2)以来の得点が、決勝弾になった。メンバー外も2試合を経て、やっとエースが戻ってきた。「点を取ることが自分のポジション。こぼれ球にしっかり反応できた。これからも求められる役割を理解してトライする」と話した。

 チームには好材料がそろいつつある。W杯で腰を痛めたMF青山がフル出場。FW皆川は日本代表に初招集され、この日同点弾を決めたMF野津田には「シュート力は一番うまい。経験を積んで成長している」と若手の活躍に目を細めた。国立競技場が改修工事中のため、今年のナビスコ杯決勝は埼玉で行われる。「また決勝で、埼玉スタジアムに戻ってきたい」。ナビスコ杯初優勝へ、勝ち進む。