<ナビスコ杯:川崎F3-2G大阪>◇準決勝第2戦◇12日◇等々力

 07年以来2度目の優勝を狙うG大阪が、11月8日の決勝(埼玉)に勝ち上がった。G大阪は川崎Fに敗れたが、2試合合計5-4で勝ち進んだ。

 息を吹き返すゴールだった。G大阪がMF阿部浩之(25)の2発で決勝へのチケットをつかんだ。川崎Fに攻められ続ける苦しい時間帯に流れを変えた。前半42分、FWパトリックとのワンツーで抜けるとそのまま右足で同点ゴール。「押し込まれていたので、盛り返す意味で1本良いシュートを打てたらと思っていた」。

 3分後にも左足で決めた。「トラップしたら角度がなくなると思った。切らずに打とうと」。得意のダイレクトシュートを突き刺した。川崎Fに敗れたが、阿部の貴重な2得点で決勝へ勝ち上がった。

 関学大出身でプロ3年目の25歳は試合後、取材エリアを1度通り過ぎるフリをして、笑いを誘った。「素晴らしいゴール」の問いに「ですね!」と笑顔で答えた。長谷川監督も「一番の魅力は決めきれるところ」と目尻を下げた。

 現在2位のリーグ戦、準々決勝に進出している天皇杯を含めた3冠へ。決勝は昨年のJ王者広島だ。阿部は「自分が初めてかかわることができるタイトル。全員でとりにいきたい」と意気込んだ。07年以来の頂点を目指す。【小杉舞】