浦和MF柏木陽介(26)が、苦楽を共にしてきたペトロビッチ監督(57)にJ1初優勝を贈る。明日22日のG大阪戦(埼玉ス)は勝てば優勝が決まる大一番。広島、浦和と通算7季目を迎えた指揮官への感謝の思いを新たにした。

 20日、柏木は練習で切れのある動きを繰り返した。締めの紅白戦でゴールを決めると、ペトロビッチ監督が立ち上がり「OK!

 グッド!」と練習の終了を告げた。柏木は「負けるイメージはない。最低でも引き分け。G大阪がどう来ようとも、自分たちしだいだと思う」と話した。

 G大阪の勢いは認める。開幕戦で1-0で勝ったが、今は別のチームと思っている。「いい選手はそろっているし、これだけ連勝できるのは実力があるから」と言い、「でも(宇佐美)貴史をイライラさせればいい」とニヤリ。

 柏木は昨季から「ミシャ(ペトロビッチ監督の愛称)のために優勝したい」と繰り返してきた。広島ユースからトップに昇格した1年目の06年。出番がなかったルーキーを抜てきしたのが、6月から指揮を執ったペトロビッチ監督だった。広島と浦和で指導を受けて通算7季目。「ミシャがいなかったら今の自分はない」と感謝している。

 ここまでリーグ戦31試合中30試合に先発。先発しなかった1試合は腰痛だったもの。指揮官からの絶大な信頼に応える時が来た。【高橋悟史】