J2磐田のMF岡田隆(30)が過去に経験した「大一番」の経験値を生かす。30日のJ1昇格プレーオフ準決勝・山形戦(ホーム)に向け、26日に磐田市内で調整。プロ2年目だった08年、岡田は磐田が仙台とJ1切符を争った「J1・J2入れ替え戦」で先発出場し、J1を死守した。あれから6年が経過。再び味わうJ1をかけた戦いだ。岡田は「クラブとして経験があることが強み。勝つために何をすべきか、経験を総動員させる」と話した。

 08年はリーグ終盤から先発に抜てき。入れ替え戦も起用され「ヒリヒリ感もすごくて、自分のやるべき仕事に必死だった」と振り返る。だが「以降、どんな緊張する試合でも落ち着けるようになった」と口にする。年齢を重ね、今はチームの選手会長。試合の流れを読み、最終ラインから的確な声かけで組織守備を統率する。引き分け以上で決勝に進めるが「声を出してチームを前向きにして、勝ちにいく」と頼もしい。

 名波体制下で「まとまりや助け合いの部分で間違いなく階段は上がっている」と手応えを口にする岡田は「あとは結果につなげることが自分たちの仕事」。プレーとメンタル両面でチームを支え、勝利をつかみにいく。【岩田千代巳】