J2降格が決まったC大阪が、来季の新監督候補に元磐田の森下仁志氏(42=京都コーチ)を挙げていることが29日、分かった。関係者は「監督候補の1人なのは間違いない」と明言。同関係者によれば今月下旬に入ってからC大阪側の強化部トップと、森下氏が面談をしているという。現在は数人いる候補者の中から厳選している段階だが、今後正式オファーを出す可能性が出てきた。

 森下氏は12~13年に、当時J1の磐田を率いた経験を持つ。今季からJ2京都のコーチに就任し、6月には監督代行として指揮を執った。まだ42歳と若いものの、将来を期待されている指導者の1人でもある。

 当初、C大阪は元韓国代表FWでKリーグ浦項の黄善洪監督(ファン・ソンホン、46)を来季監督の最有力候補として交渉。一時はクラブOBでもある黄監督と基本合意までこぎつけた。しかし条件面で不備があることが18日に発覚し、監督人事は急転白紙になっていた。

 この日、C大阪の宮本強化本部長は「チームの力を引き出してくれて、成長させてくれる人に来てほしい」と説明。1年でのJ1復帰を果たすことを最優先に、年内には新監督を正式決定させる方針だ。

 ◆森下仁志(もりした・ひとし)1972年(昭47)9月21日、和歌山県生まれ。帝京高-順大。95年にG大阪入り。01年途中に札幌、04年に磐田に移籍し、05年限りで現役引退。磐田コーチを経て12年から磐田監督に就任。翌13年途中に解任された。今季から京都コーチ。