サウサンプトンの日本代表DF吉田麻也(27)が引退後のセカンドキャリアなどについて語り、将来を見すえイングランドで指導者ライセンスを取得していることなどを明かした。

 28日に開設された株式会社フルフィルメント・ホールディングス(本社・東京都)の仕事発見マガジン『Shigoto Times』(http://Shigoto-times.com/)の中で、対談形式のインタビューに応じて語っている。

 聞き手は同社の中村真一郎代表取締役で、吉田は「いい顔になれる仕事」をキャッチコピーとし、昨年10月から同社子会社であるウィンコーポレーションのイメージキャラクターを務めている。

 10年に欧州に渡り7年目。オランダ、イングランドでプレーし世界に挑戦し続ける日本代表は、10年1月のオランダVVV移籍直後に骨折し、ほぼ1年を棒に振った当時を振り返って、49歳にしてなお現役の横浜FCのFWカズ(三浦知良)の名を挙げている。

 「たまたまカズさんの記事を読んだんです。記事には、カズさんは当時15歳の時にブラジルに渡って、お母さんに手紙を送るっていうことが書いてありました。それを読んだ時に、カズさんは日本と連絡するのに1ヶ月もかかるんだなと思って。それに比べたら、僕なんかは連絡を取ろうと思ったらすぐに取れる状況でしたので、自分がどれだけ恵まれているのかということを感じるとともに、自分がどれだけ甘えていたかを感じて、すごく頑張れましたね」。

 いまでは「カズ会」で食事もごちそうになったり、交流もある偉大なキングの存在を心の支えとしていたことを明かした。

 さらに、将来を見すえ「今後なるかどうかは別として、今はイングランドでコーチングのライセンスを取りに行っています。選手をしながらでも取れるので。もし引退して、仮にコーチになりたいと思った時に、ライセンスを持っていなかったらコーチになれないじゃないですか。自分の選択肢を広げるためにも、ライセンスを取っていても損はないかと思っています」とも語っている。

 もっとも、日本の守備の要として自身2度目のW杯となる18年ロシア大会を目指し9月からは大事なアジア最終予選も待つ。所属のサウサンプトンではレギュラー奪回への挑戦とともに、欧州リーグでの戦いも待つ。引退の2文字はまだまだ現実的ではないが、いろいろと考え、日々を過ごしているようだ。