ドイツ紙ビルトが10日付で、アウクスブルクFW宇佐美貴史(24)の現状を紹介するインタビュー記事を掲載した。

 アウクスブルクは現在、スペインのマラベーリャで合宿中。今年最初のテストマッチとなったAZ(オランダ)戦でチーム最初のゴールを決めたのは宇佐美だった。アウクスブルク加入以来最初のゴールに「ゴールを決めることができたのは、僕にとってすごく重要なこと」とコメントしている。

 G大阪から昨夏に移籍してきた宇佐美だが、ここまでリーグ戦出場はわずか5試合。「最初の6カ月間は問題があったけど、それは(シュスター前)監督ではなく、僕に。僕のコンディションがよくなかった。日本で最後まで戦った後すぐにアウクスブルクに来た。なじむのは難しかった。サッカーでも日常生活でも。3年間日本にいる間にドイツの言葉の多くを忘れてしまった」と言う。

 さらに「いまやっと全部自分でやっている。僕のドイツ語はきれいではない。すごく早く話されるのが僕には問題。(バウム)監督はさらにバイエルンの方言も覚えないと、と言っている」と話す。

 ブンデスリーガについては「日本サッカーのほうが遅い。選手は技術レベルではいいけど、競り合いへの動きやダッシュ、感情的な面とかではブンデスリーガのほうが質が高い」とも。

 日常生活ではドイツという国が気に入っているようだ。「日本のことが好きだけど、ドイツも好き。だからホームシックになったりはしない。ドイツ料理は好きだし、特にシュニッツェル(カツレツ)とクネーデル(ジャガイモ団子)」。また、ドイツの高速道路について「日本で時速170キロで走ったらすぐにつかまる。でもここでは問題ない。日本だと最高でも100キロに制限されている」と話している。(中野吉之伴通信員)