バルセロナのシャビ監督(44)がすでに発表していた退任の意向を撤回し、来季も続投することになったとスペイン紙ムンド・デポルティボ電子版が25日に報じた。

シャビ監督は1月27日にホームで行われたスペインリーグ第22節でビリャレアルに3-5の惨敗を喫し、首位レアル・マドリードとの勝ち点差が10に広がった後の記者会見で突如、今季終了後に退任する意向を明らかにした。

「6月30日をもって辞任することを発表したい。我々は話し合いを続けてきたし、この状況を変えなければならないと考えている。私はクレ(バルセロナサポーター)として今の状況を許すことはできない。数日前に決心した。もう潮時だ。クラブは流れを変える必要がある。クラブや選手たちのことを考えると…。彼らはあまりにも緊張感を持ちながらプレーしている。ベストは私が去ることだ。この後全力を尽くすし、素晴らしいシーズンにできると思う」。

それ以降チームは復調したものの、今月に入り、欧州チャンピオンズリーグ準々決勝でパリ・サンジェルマン相手に敗退。さらにスペインリーグでは、先週末のクラシコで敗北を喫したことで(※現在、ヤマルのゴールが認められなかった判定に不満があり、法的措置を取る予定)、Rマドリードとの勝ち点差が11に広がり、2連覇はほぼ絶望的で、今季無冠で終わる可能性が非常に高くなっている。

そんな中、24日にシャビ監督はアシスタントコーチを務める兄のオスカル・エルナンデスとともに、スポーツダイレクターのデコ氏と会談を実施。続いてデコ氏と一緒にラポルタ会長の自宅に向かい、他のクラブ首脳陣も交えて話し合いを行った。2時間におよぶ会談の中、あらゆる事項を話し合い、最終的に現行の契約が満了する来年6月30日まで続投することで合意したとクラブの関係者が伝えている。

これによりシャビ監督は来季、21年11月にバルセロナの指揮官に就いてから4季目を迎えることが決定的となった。(高橋智行通信員)