<欧州CL:(3)リバプール1-0インテル(0)>◇11日(日本時間12日)◇決勝トーナメント1回戦第2戦◇イタリア・ミラノ※カッコ内は2戦合計得点

 リバプールがアウェーでインテルに1-0と勝利し、2季連続の準々決勝進出を決めた。後半18分にFWフェルナンド・トーレス(23)が強烈な右足シュートを突き刺し、決勝ゴール。アーセナル、マンチェスターU、アーセナルに続き、欧州8強にプレミア勢4チームが入った。準々決勝の組み合わせ抽選は14日、スイス・ニヨンで行われる。

 「神童」トーレスが、自慢の決定力を見せつけた。後半18分、F・アウレリオのクロスを右足でトラップ。鋭いターンで反転するや、右足を振り抜いた。強烈な一撃は一瞬にしてゴール左ネットへ突き刺さる。今季通算26点目は、価値あるアウェーゴールだ。インテルの逆転を信じ、サンシーロを埋め尽くした地元サポーターは静まり返った。

 狙い通りのカウンターだった。主将のジェラードが言う。「トーレスはワンチャンスで得点できる。それを証明してくれた。彼がいたので必ず得点できると信じていた」。相手エースのイブラヒモビッチが絶好機を外した後の決勝点だけに、決定力の差が明暗を分けた。インテルがホームで敗れるのは、昨年8月19日のローマ戦以来。まさしく大仕事をやってのけた。

 17歳で名門Aマドリードでデビューし、付いたあだ名は「エルニーニョ(神童)」。リバプール移籍1年目にしてハットトリック3回を記録し、現在6連勝中のチームで全16点中半分の8点を記録する。リバプールで記録したオーウェンのシーズン通算28得点の更新も、もはや時間の問題だ。同じスペイン人のベニテス監督は「現時点でも十分だが、彼はもっと成長する」と言い切る。熱き「エルニーニョ旋風」が、欧州を席巻しそうな勢いだ。(春日洋平通信員)