ボルフスブルク(ドイツ)入りが濃厚な神戸FW大久保嘉人(26)が、現地調査のために家族を伴ってドイツ入りした。13日(日本時間14日)のブレーメン-ボルフスブルク戦を観戦。今回の渡独は環境視察が主な目的で、翌14日にはクラブ視察や周辺の街も見学した。移籍金をめぐるクラブ間交渉が停滞していたが、地元紙では近日中の移籍合意を予想している。

 大久保は本気だ。ボルフスブルクの施設を見学するため、家族を伴ってドイツ入りした。13日の敵地ブレーメン戦を観戦。一夜明けたこの日はクラブ施設や周辺の街などを見学した。その後は「興味がある」とラブコールを受けていたボルフスブルクのマガト監督と食事に出掛ける蜜月ぶり。周囲に移籍秒読み段階と印象づけた。

 突然、大久保が行動に出たのは欧州挑戦に向けた本気度の表れだ。関係者によると「実際に(ドイツで)施設を見たいということだった。自分で決めたことでしょう」と明かした。

 17日にはイタリアに渡り、UEFA杯の敵地ACミラン戦も観戦する予定。ボルフスブルクは4日に同杯決勝トーナメント進出を決めており、当時大久保は「あんなところ(舞台)でやってみたい気持ちはある」と胸を躍らせた。本場の雰囲気を肌で感じることも、狙いの1つだった。

 14日の地元ビルト紙では「数日中に合意するのでは」と報じている。ボルフスブルク側は最大4億8000万円までの移籍金を用意し、10億円を要求する神戸側と歩み寄りを見せているという。関係者によると3歳の長男碧人(あいと)君の教育面も心配しており、クリスマスごろまで滞在して教育施設も見学する予定だ。相思相愛の関係もあり、大久保のドイツ行きは再び加速度を増しそうだ。(金額は推定)