[ 2014年2月8日9時4分

 紙面から ]

 フィギュアスケートの高橋大輔(27=関大大学院)が使用するショートプログラム(SP)曲「ヴァイオリンのためのソナチネ」の作曲者名が削除された。日本代表の小林芳子監督(58)が7日、「国際スケート連盟に対して、佐村河内守さんの名前を外す手続きを行いました」と明かした。作曲者は「UNKNOWN(不明)」になる。国際スケート連盟の広報担当によると、五輪での使用に作曲者名は問題にならない。

 思わぬ騒動に巻き込まれたが、明るい話題もある。08年に高橋の右膝手術を担当した膝の権威、原邦夫氏(58)が、ソチ入りすることが判明した。原氏は、社会保険京都病院のスポーツ整形センター長を務め、女子サッカー「なでしこジャパン」のチームドクターとして11年女子W杯優勝に貢献した「世界一ドクター」。陸上女子マラソンの野口みずきの主治医でもある。原氏の支えもあって、野口は昨年8月、世界選手権(モスクワ)に10年ぶりに復活出場した。

 右すね負傷から復活の金メダルを目指す高橋にとって、原氏の合流はこれ以上ない朗報だ。現在はモスクワで調整中。ソチ入り後は名医のチェックを受けて、集大成となる3度目の五輪に向かう。SPの作曲者名はなくても、最高のバックアップがある。【益田一弘】