<陸上:上尾シティハーフマラソン>◇18日

 「公務員ランナー」川内優輝(25=埼玉県庁)が、スリムボディーで世界選手権(来年8月、モスクワ)の切符をつかむ。18日、埼玉の上尾シティハーフマラソンに参加。特別招待選手のため順位は残らないが、1時間3分2秒の3番手でゴールして、選考レースの福岡国際マラソン(12月2日)に向けて「今日はまずまず」とうなずいた。

 現在“肉体改造”という名のダイエットに励んでいる。昨年の世界選手権以降に体重が増えて、体の負荷が増していた。「一時期、結構重かったので…。軽すぎてもスタミナが減るけど、軽い方が終盤も脚(の力)が残る。バランスを取りながら、もう2キロ落としたい。昨年の世界陸上ぐらいに戻せれば」と明かした。

 照準を合わせる福岡にはロンドン五輪代表の藤原(ミキハウス)も参戦する。世界陸上で戦った堀端(旭化成)もいる。ライバルは増えたが、川内はこれを喜んだ。「堀端くんという実業団ランナーに、市民ランナーの僕。これにプロランナーの藤原さんが加わり、すごくモチベーションが上がった。違う種類の3人が競り合い、3人とも(派遣記録の)2時間7分台を出して、日本男子マラソン復活の兆しを見せたい。世界の強豪に立ち向かいたい」。スリムボディーが、その力になる。【今村健人】