<全国高校バスケット選抜優勝大会:山形商60-57土浦日大>◇25日◇女子3回戦◇東京体育館

 女子の山形商(山形)は土浦日大(茨城)を破り、2年連続ベスト8入りを果たした。

 山形商が、難敵を下して県勢初の2年連続8強を決めた。今夏の高校総体4強で第4シードの土浦日大に60-57で勝利。名前の最後だけ違う「佐藤綾」コンビの活躍で接戦を制した。

 8月にU-18日本代表に選ばれ、大沼美咲主将(3年)とともにオーストラリアに遠征した佐藤綾香(2年)が12得点16リバウンド(R)を記録。大沼主将の20Rに次ぐ数字に「大沼さんや代表選手のプレーを肌で感じて成長できたと思います」と経験を生かした。

 綾香と1文字違いの3年生、綾美も意地を見せた。昨年の本大会はベンチ入りしながら出場機会なし。綾美は「『日本代表に選ばれた綾美さんです』って校長先生に綾香と間違えられたり、新聞にも誤って掲載されたりして悔しかった。今年は初戦から出ているし、どっちか名前を覚えてほしい」と笑った。この日は11得点。1回戦から3試合で計38得点を挙げて存在を猛アピールした。

 26日の準々決勝は足羽(福井)と対戦。勝てば2年連続4強が決まる。高橋仁監督(51)は「昨年の大会は(3位決定戦まで)6連戦。まだ、半分が終わったばかり。これからですよ」と口元を引き締めた。東北勢女子30年ぶりの3位になった昨年以上の成績を残すため、まだ負けるつもりはない。【木下淳】