<全国高校バスケット選抜優勝大会:明成96-60大分舞鶴>◇26日◇男子3回戦◇東京体育館

 明成(宮城)は大分舞鶴(大分)に96-60で圧勝し、2年連続8強入り。

 36点差の圧勝劇にも、笑顔はなかった。明成のメンバーに共通した思いは「初優勝に向けた通過点」。登録15人中14人をコートに送り出す、余裕の采配で2年連続の8強を決めても、佐藤久夫監督(59)は「脱兎(だっと)のごとく攻められるようにならないと厳しい」。U-18日本代表のガード石川海斗主将(3年)もチーム最多20得点を挙げたが「途中で走ることをやめて、得点の爆発力がありませんでした」と反省点を強調した。

 秋の大分国体で初の全国準優勝に輝いたが、そこで芽生えた気持ちは悔しさだった。「自分たちは、決勝に行くために戦っているんじゃない。最後まで勝つために365日、練習していることに気付きました」と石川主将。そのために打破しなければならないのが、今日27日の準々決勝で対戦する福岡一だ。昨年の準決勝では84-86で敗戦。同校は今夏の高校総体で準優勝し、今年も強固な壁として明成に立ちはだかる。

 だが石川主将は自信をにじませた。「去年より恐怖感はない。去年は絶対的エースがいて苦しめられたけど、今年はいなくなった。逆に自分たちは去年より守備が徹底できている。勝てると思う」とキッパリ。2年連続4強、そして決勝へ-。「リベンジ」の4文字しか見えていない。