<自転車:ツール・ド・フランス>◇第12S◇211キロ◇クニョー~リュザルディダン◇14日

 トゥールマレー峠、リュザルディダンと2つの超級山岳を上る難関ステージは、北京五輪金メダリスト、サムエル・サンチェス(33、スペイン=エウスカウデル・エウスカウディ)が優勝を果たした。タイムは6時間1分15秒、 初めてのツールのステージ優勝となった。イエール・バネンデル(26、ベルギー=オメガファーマ・ロット)が2位、その後ろには総合優勝を争う有力選手たちが名を連ねた。

 残り7キロで先頭に立ったS・サンチェスとバネンデルが、メーン集団との差を徐々に広げる。メーン集団ではフランク、アンディのシュレク兄弟(ルクセンブルク=レパードトレック)が連係してアタックをかけ、トマ・ボクレール(32、フランス=ヨーロッパカー)アルベルト・コンタドール(28、スペイン=サクソバンク・バンガード)カデル・エバンス(34、オーストラリア=BMCレーシング) イバン・バッソ(33、イタリア=リクイガス・キャンデノール)ら総合優勝争いのライバルたちを揺さぶった。残り2・5キロで、ついにフランクが抜け出しに成功、一気に引き離した。

 フランクは勢いよく最後の登りを駆け上がり、S・サンチェス、バネンデルの姿をとらえたが、後ろを見たS・サンチェスが残り300メートルでアタック、最後の力を振り絞ってリュザルディダンの山頂に先頭でたどりついた。バネンデルが何とかに2着に粘り、フランクは10秒遅れの3位。その後ろを30秒遅れでバッソ、エバンス、アンディがゴール、コンタドールは43秒遅れた8位、ボクレールは50秒遅れの9位だった。

 ボクレールがこのステージでもマイヨジョーヌ(総合1位)を守り切り、2位は1分49秒差でフランク、2分6秒差の3位にはエバンス。3連覇を狙うコンタドールは4分差の8位となっている。