<フィギュアスケート:全日本選手権>◇22日◇さいたまスーパーアリーナ

 4位の織田信成(26=関大大学院)は代表入りの最低条件となる表彰台に届かず、2大会連続の五輪出場はならなかった。冒頭の4回転-3回転の2連続ジャンプを決めて意地を見せ、母の憲子コーチと抱き合うと涙を流し「失うものはないと思ってやりきった。練習してきたことに悔いはない」とつぶやいた。

 現役最後と決めて臨んだソチ五輪シーズン。スケート靴のひもが切れる不運に見舞われた前回バンクーバー五輪のリベンジを果たせなかったが、2児の父となったスケーターは「いろんな経験ができた。人生においていい大会だった」と優しい笑顔で締めくくった。