オートバイの世界選手権シリーズにフル参戦しているホープの富沢祥也選手(19)が5日、イタリアのミサーノアドリアティコで開催された今季第12戦サンマリノGPで、モト2クラス決勝のレース中に事故に遭い、搬送先の病院で午後2時20分(日本時間同9時20分)に死亡した。同選手権の運営本部が発表した。頭部、胸部、腹部を強打したという。

 富沢選手はコーナーの立ち上がりで転倒し、競っていた後続車2台にはねられた。その1人だったアレックス・デアンジェリス選手(イタリア)は「自分の競技人生で最悪の事故だ。ぶつかるなら体でなく車体にと思って、できる限りのことをした。信じられない」とレースを中継したテレビ局に話した。

 富沢選手は千葉県出身で、今季から新設されたモト2クラスにフル参戦。4月の開幕戦、カタールGPで初優勝を飾っていた。第2戦スペインGPと第10戦チェコGPではポールポジション(PP)を獲得している。