ホンダは23日、オートバイの世界耐久選手権シリーズ「鈴鹿8時間耐久ロードレース」(鈴鹿8耐、7月23~26日)の今年の大会に「ワークスチーム」としての参戦を見送ることを明らかにした。

 ホンダ関係者は「8耐では他チームへのマシン供給などは続けるため、エンジン開発などから撤退したF1とは状況が本質的に違う」と明かした。ホンダはバイクの世界選手権シリーズ最高峰「モトGP」や自動車の「インディカー・シリーズ」には、現在までのところ引き続きエントリーする方針。

 昨年の鈴鹿8耐では、決勝に進んだ70台中30台がホンダ車だった。しかしホンダが直接関与する「ワークスチーム」は2台だけだった。鈴鹿サーキットでは「8耐の正式なエントリーは4月以降。本当にホンダのワークスチームが参戦しないというなら残念ですが、ホンダのマシンは決勝にも多数残るでしょう」と話している。

 ホンダは昨年末、業績悪化による経費削減のため、自動車レースの最高峰「F1」からの撤退を表明した。コストカットの動きはバイクレースの世界にも波及したが、三重・鈴鹿サーキットはホンダが管理・運営するサーキットだけに、同社の業績悪化が深刻なことをあらためて裏付けた