男子SPで小塚崇彦(26=トヨタ自動車)は19位、無良崇人(24=HIROTA)は23位と大崩れし、来年大会の出場枠「3」確保に黄色信号がともった。

 日本男子が来年大会の枠取りで、想定外の危機に陥った。羽生が首位発進を決めたが、残る2人が不振を極めた。小塚が、まずは崩れた。冒頭の4回転トーループを下りながら、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で手をつき、3回転ルッツで大きく転倒。「何が原因か分からない。煮え切らない」とうなだれた。無良は冒頭の4回転ジャンプで手をつくと、ステップなどにもミス続き。「本当に悔しい」と唇をかんだ。

 来年大会で最大3枠を死守するには、上位2人の合計順位が「13」以下であることが条件で、現時点では「20」。日本連盟の小林芳子強化部長も「想像もしていない順位。自分たちのためにも挽回して、3枠を確保しないと」と声を上ずらせた。開幕前は女子の不安が叫ばれたが、ふたを開ければ男子の非常事態。08年から続けてきた最大枠数死守へ、小塚は「自覚を持ってやりたい」と巻き返しを誓った。

 ◆世界選手権の出場枠 前年の世界選手権の順位による。3人出場の国は、上位2人の順位合計で決まり、「13」以内なら最大の3枠、「14」から「28」以内なら2枠となる。日本男子は08年から3枠を確保。