ドカベン、見ててくれ-。ラグビーW杯イングランド大会を戦う日本代表のフランカー、リーチ・マイケル主将(26=東芝)の北海道・札幌山の手高時代のチームメートで、ともに花園にも出場した河内祥平さん(27)が7日、仕事中の事故で亡くなった。“ドカベン”の愛称で親しまれた元プロップの戦友に、1つでも多くの勝利を届ける。

 開幕が迫る中、英国に訃報が届いた。河内さんは7日に札幌市内のビルで駐車場の解体工事中、転落事故で他界した。リーチが送った弔辞は告別式で読まれ、涙を誘った。河内さんの父晃さんは「祥平は(リーチが所属する)東芝の試合をよくテレビで見ていました。マイケルが祥平のことを思ってくれているのは、本当に光栄なことです」と涙をこらえて話した。

 W杯の開幕日(18日)には、英国にいるリーチへ高校時代の仲間から応援の寄せ書きが入った日本国旗が届いていた。そこには、生前の河内さんが送ったメッセージもあった。

 リーチが河内さんの家族の元へ送った弔辞の最後には、こう書いてあった。「いろいろ書くと、ドカベンの思い出がたくさん出てきて泣きそうです。札幌に帰ったらドカベンに会いに行きます」。1つでも多くの勝利を、戦友のもとへ持ち帰るつもりだ。