バスケットボールBリーグの新潟と、Wリーグの新潟アルビレックスBBラビッツの今季2度目の「合同開催」が29、30日、リージョンプラザ上越で行われる。男子は富山と対戦。会場の上越市はPG五十嵐圭(36)の故郷だ。新潟入団後、初の凱旋(がいせん)試合に張り切るベテランが、現在3連勝中のチームをけん引する。

 PG五十嵐のプレーに鋭さが増してきた。試合形式の中、PFクリント・チャップマン(27)に的確なパスを通し、シュートをアシスト。相手守備を引きつけ、SG佐藤公威主将(32)の3点シュートも演出する。

 「ここにパスを出せば反応してくれるというのが分かってきた。みんなもこう動けばパスが来ると感じてくれている」。現在チームは3連勝。初の勝ち越しがかかる富山戦。開幕戦(9月24日)で黒星を喫した相手へのリベンジを踏まえ、「いい攻撃から守備につなげたい」とプランを描く。

 故郷上越市に、初めて新潟の選手として登場する。旧NBL時代は2カード4試合、リージョンプラザ上越で経験した。日立時代の06~07年にパナソニックと対戦、三菱電機名古屋に所属していた10~11年はトヨタ自動車と戦った。

 戦績は1勝3敗(パナソニック戦1勝1敗、トヨタ自動車戦2敗)。パナソニック2戦目は31得点を挙げて95-64の勝利に貢献している。「知り合いからも『見に行くよ』と連絡がくる。新潟のユニホーム姿を見せられるのはうれしい」。気持ちは高まる。

 10試合を消化し、1試合平均の出場時間32分はチーム最長だ。体調管理のため、フリーアナウンサーの朋子夫人(33)が夕食時に5、6品以上の料理を用意してくれる。練習後は毎日、阿部理一コンディショニングコーチ(42)から40分ほどマッサージを受ける。「周囲のおかげでコンディションは整っている」。不安のない準備が好調を支える。それだけに故郷ではベストパフォーマンスを見せたい。「自分の成長した姿を見てもらいたい」。そこに連勝を添える。【斎藤慎一郎】