シニア転向1年目の女子の三原舞依(17=神戸ポートアイランドク)が、劇的な初出場優勝を果たした。フリーで134・34点をマークし、自身初の200点超えとなる合計200・85点でショートプログラム4位から逆転した。

 三原の優勝は、日本チームにとっても大きな意味を持つ。五輪の出場枠取りがかかる世界選手権の代表は宮原、樋口と三原。最大の3枠を得るには上位2人の順位の合計が13以内となることが必要だが、頼みの綱のエース宮原が左股関節の疲労骨折で4大陸選手権を回避。世界選手権まで調子を取り戻せるかは不透明で、06年トリノから4大会連続の3枠確保が不安視される状況になっていた。

 そんな中での三原の活躍に、小林芳子フィギュア強化部長は「これまで宮原さんに大きく重圧がのしかかっていたが、これで(三原も)計算できるようになった」と胸をなで下ろした。

 世界選手権は世界王者のメドベージェワらロシア勢3人、イタリアのベテランのコストナーらが加わり、さらにハイレベルな争いになる。同部長は「油断はできない。樋口さんも時間があるから調整できるはず。3枚岩で頑張ります」と話した。