攻撃力が出てきた。開幕直後はシュート成功率が低く、12月の川崎戦では3点シュート7本中成功は0だった。14年に右肘を脱臼し、15年に手術。メスを入れたことでシュートの距離感が狂っていた。だからこそ、コツコツと努力を重ねた。日々の全体練習後に約1時間は自主的にシュート練習。「練習後にどれだけ打つか。今まで(止まった状態の)キャッチアンドシュートだったのが、今週から足を動かして打つ練習を入れて成果が出たかな」と基礎練習を繰り返し、この日の12得点につなげた。

 チームの成熟も追い風になった。先週のオフに選手でボウリングを実施。「コミュニケーションがうまくいかず、モヤモヤした試合が続いた。それがクリアになった。お互いを知るいい機会になった」と相互理解を深めた。「今週は2連勝すると意思疎通が出来ていた」とこの日のチームのアシストは15。ボールがつながり、連勝につながった。

 伸び盛りの若手と増してきたチームの勢い。「自分が決め切れればチームの勝ちにつながってくる」。残留PO圏内脱出へ、秋田の結束力が強くなってきた。【島根純】