空気が変わりつつある。秋田ノーザンハピネッツ(東地区5位)が74-68で横浜ビー・コルセアーズ(中地区5位、全体13位)に勝利し、今季2度目の3連勝。下位4チームが出場するB1残留プレーオフ(PO)圏内の18位中15位だが、14位の北海道に1差とした。谷口大智(26)が3点シュート2本を含む12得点と活躍。開幕当初は成功率が低かったが、日々のシュート練習の成果が表れてきた。B2降格圏脱出へ、チームの成熟とともに若い力が伸びている。

 気持ちを緩めなかった。第3クオーター(Q)残り3分9秒。秋田谷口の3点シュートがネットを揺らす。15点差に広げる弾道に2965人のピンクのブースターは総立ち。それでも喜ぶことなく一目散に自陣コートに戻り、相手をにらみつけた。「守備で止めて、いい攻撃につなげることを意識している」と気を緩めることはなかった。

 負けられない一戦で成長を見せた。201センチの「日本人ビッグマン」。オンザコート(外国籍選手の出場数)が1人の第2、3Qの20分間、ゴール下で当たり負けることはなかった。「1対1で止められなくても、シュートを無理な体勢で打たせる。そのあとのリバウンドを取れるようになってきた」と体を張り、泥臭く失点を防いだ。