背水の覚悟で臨んでいた。男子で優勝した四方元幾(23=愛知工大)は優勝会見で「崖っぷちだった。何とか優勝できてよかった」と言った。

 四方は前日のデュアルモーグルで10位だった。優勝したのは来季の強化指定選手の枠を争う18歳の島川拓也(ばんけい)。この日、上位に進出できなければ、来季の強化指定選手から外れる危機だった。強化選手指定から外れれば、W杯の遠征に帯同できなくなる。事実上、平昌五輪出場が絶望的になる。サポートを受ける愛知工大には「オリンピックに出ます」と宣言していた。もしだめなら「引退だな」と覚悟して臨んでいた。

 まだ来季も強化指定選手に残れるかは未定だが、大きく前進した。平昌五輪に出るには、来季W杯でも上位成績が必要。「メダルを狙える位置で、オリンピックに行けたらいい」と語った。