テニスの全仏オープンが開幕した28日、会場のパリ・ローランギャロスにあるセンターコート「フィリップ・シャトリエ」で大会施設の修復、拡張に関する記者会見が行われた。フランス・テニス連盟のベルナール・ジウディセリ会長らが出席し、フィリップ・シャトリエに開閉式の屋根を2020年までに設置する計画の進捗(しんちょく)状況などを報告した。

 総工費は3億5000万ユーロ(約420億円)を見込んでおり、NO・1コートを取り壊して新たなコートを新設。植物園を生かす形で、現在のNO・1コートの東側に移設する。その上で、ジウディセリ会長はっファン感情にも配慮。「NO・1コートはファンにとって愛着ある会場だが、1983年に完成したもので最新の基準を満たしていない」と明確に理由を説明した。

 パリは24年の夏季五輪を招致しており、開催にこぎ着けた場合はローランギャロスがテニス会場になる。そのためにもフランス連盟は拡張計画を2020年までに終えたい意向だ。ジウディセリ会長は新大統領がマクロン氏になったことに触れ「彼は五輪を大切にしている」と強調。承知成功→国からの整備補助の確保と発展に自信を見せた。