2度目の代表決定戦の舞台に臨んだ昌平が、初めての全国大会(12月27日開幕、大阪・花園)出場をつかみ取った。

 フランカー加藤舜也(3年)のトライで先制。後半に入り、昌平が敵陣でプレーする時間が増え、14-17で迎えた後半ロスタイム。サイドを何度も変えながら前進し、粘り強くチャンスを待った。FBジョンストン・ケン(3年)が左サイドから回り込み、中央でトライに成功。ゴールキックも成功させ、悲願の全国切符を手にした。

 岡田大生主将(3年)は「言葉になりません」と笑みをこぼした。御代田誠監督(46)も涙で言葉を詰まらせながら「選手たちが良くやってくれました。昌平らしい、ダブルアタックをしっかり使って勝てた」と喜びをかみしめた。

 試合前のミーティングでは、今夏から就任したキース・デービスコーチ(57)が、2015年W杯の日本対南アフリカ戦での話を選手にしたという。「試合前、新聞では南アフリカが圧勝すると言われているけど、最後の最後まで粘ってはねのけた。身長も体重も上の相手に勝てた。自分たちにもできる」。キースコーチの言葉通り、最後の最後に逆転勝利を収めた。岡田も「キースコーチの話を聞いて、自分たちもやってやろうと思った。でもまさか南アフリカ戦と同じ展開になるとは思ってなかったです。自分たちは接戦に強いと自信を持ってぶつかって行きました」と笑った。キースコーチはスーパーラグビー(SR)のレッズでは、分析担当として11年の優勝に貢献、五郎丸歩(31=ヤマハ発動機)の現地個人マネジャーも務めた。

 岡田は「花園でも自分たちのスタイルである全員ディフェンスを貫いて戦いたい」と初めての大舞台に心躍らせた。