2020年東京五輪(オリンピック)・パラリンピック大会組織委員会は31日、都内で会見を開き、男女マラソンコースを発表した。

 新国立競技場を発着点とし、約15キロ地点で浅草の雷門前を右折し、さらに吾妻橋を右に曲がる。その後、日本橋や銀座を通り、25キロすぎの東京タワー近くの増上寺付近で折り返す。その後、皇居外苑の二重橋付近で2度目の折り返しをする。最高点は約34メートル、最低点は1メートル。今月下旬に国際陸連の担当者が視察し、正式に承認を受けた。

 近年の国際大会の周回コースとは違い、新国立競技場発着点として浅草・雷門や銀座、東京タワー、皇居など都心の名所を巡るコースとなった。室伏広治スポーツ局長(43)は「史上最高のオリンピックのコースになる」と語った。

 37キロ付近からは高低差約30メートルの上り坂が続く。終盤まで勝負の分かれ目が残っている。00年シドニー五輪女子マラソン金メダリストで、アスリート委員長の高橋尚子さん(46)は「オリンピックという舞台で、最後の最後まで勝敗が分からないドラマチックな展開になるのではないでしょうか。体力、知力を兼ねそなえた選手が勝つコースだと思います」と話した。

 スタート日時は7月の国際オリンピック委員会の理事会で承認を得てから発表される。