アメリカンフットボールの日本選手権「ライスボウル」は来年1月3日に東京ドームで行われ、12年ぶり2度目の日本一を目指す社会人代表の鹿島と、62季ぶりに学生王者に就いて初出場となる関大が激突する。個々の技量と経験で勝る鹿島が優位で、関大はここまで勝ち上がってきた勢いと組織力で挑む。

 鹿島の攻撃は、日本社会人選手権の富士通戦でも活躍したエースRB丸田のランでの突進が強烈だ。WR前田も高い身体能力を持つ。守備も強固で、NFLヨーロッパ参戦経験のあるLB比留間、抜群の読みでインターセプトを狙うDB佐野が統率する。

 関大の磯和監督が「すべてで鹿島の方が数ランク上」と話す通り、実力差は否めない。“番狂わせ”を演じるには丸田、前田を止めることが絶対条件で、ロースコアの接戦に持ち込みたい。

 大学日本一を決める甲子園ボウルでは、抜群のスピードで84ヤードのキックオフリターンTDを演じ、年間最優秀選手のミルズ杯を獲得したエースRB藤森や、多彩なラン攻撃を操るQB原口が、強力な相手守備陣をどう切り崩すか。K小原らスペシャルチームの出来も重要になる。(共同)