国際スキー連盟(FIS)ジャンプ小委員会は13日、スイスのチューリヒで会合を開き、コーチの判断でゲート(助走路のスタート位置)を下げるケースについて、選手の安全を保つ目的に限定し、加点を得るための戦術的な変更を認めない規則改定案をまとめた。6月の総会で最終決定する。

 ゲートを下げると助走速度が落ちるため飛距離は抑えられるが、その分、得点が加算され、低い助走速度で遠くに飛ぶ技術のある選手には有利となる。戦術的な変更が可能だった昨季は、女子のW杯で日本チームが高梨沙羅(グレースマウンテン・インターナショナル)を他の選手より低い位置からスタートさせて加点を受ける作戦をとったこともあった。

 このほか、ルール変更案では今年のサマーグランプリで、これまで5人だった飛型審判員を3人とすることも試す。